交通バリアフリー基本構想(テキスト版)第4章前半

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ページ番号1005067  更新日 令和元年12月30日

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第4章 重点整備地区

1 重点整備地区として位置づける地区の選定

(1)重点整備地区の要件

重点整備地区の要件等は、バリアフリー法第2条第21号と移動等円滑化の促進に関する基本方針において、次の3つが定められています。

配置要件

生活関連施設があり、かつ、それらの間の移動が通常徒歩で行われる地区

【説明】

原則として、生活関連施設のうち特定旅客施設または特別特定建築物(官公庁施設、福祉施設等)に該当するものがおおむね3以上あること

  • 生活関連施設が徒歩圏内に集積している地区
  • 徒歩圏内の目安として、地区全体の面積がおおむね400ヘクタール未満であること
  • これらの施設を利用する相当数の高齢者、障がい者等により、公共施設等の相互間の移動が徒歩で行われると見込まれること

など

課題要件

生活関連施設及び生活関連経路についてバリアフリー化事業が特に必要な地区

【説明】
  • 事業実施の必要性が高いことが総合的に判断される地区であること
  • 判断のための観点としては、高齢者、障がい者等の徒歩や車椅子での移動や施設利用の状況、土地利用や諸機能の集積の状況や、これらの将来の方向性、想定される事業の実施範囲、実現可能性などが考えられる
効果要件

バリアフリー化の事業を重点的・一体的に行うことが、総合的な都市機能の増進を図る上で有効かつ適切な地区

【説明】
  • 各種バリアフリー化事業の重点的な実施が、高齢者や障がい者等に、交流と社会参加の機会の提供、消費生活の場の提供、勤労の場の提供など、様々な都市機能の増進を図る上で有効かつ適切であると認められる地区であること

(2)重点整備地区として位置づける地区の選定

重点整備地区として位置づける地区を選定するに当たっては、(1)で示した要件に基づき、以下の選定フローに従って、まず市内全域から重点整備地区の候補地区を3地区選定します。それらの地区についてバリアフリー化の事業実施の必要性・効果の検討を行い、その結果、最もバリアフリー化事業の必要性と効果が高いと考えられる地区を重点整備地区として位置づける地区として選定します。

重点整備地区として位置づける地区の選定フロー
【手順1】配置要件に対する検討

特別特定建築物の中でも特に多くの高齢者・障がい者の利用が見込まれる施設が集中している地区を3地区抽出する

【手順2】重点整備地区候補地区の抽出

手順1で抽出した3地区を、重点整備地区候補地区とする。

【手順3】課題要件に対する検討

重点整備地区候補地区(3地区)における、生活関連施設、生活関連経路にバリアフリー面の課題を検討する。

【手順4】効果要件に対する検討
  • まちづくりの総合的な指針である『伊勢市都市マスタープラン全体構想』に掲げる将来都市構造における交流拠点の位置づけを確認する
  • バリアフリー化に関係する事業があり、本基本構想に基づく事業とあわせて実施することが効果的かどうかを検討する
【手順5】

手順3および手順4から、最もバリアフリー化事業の必要性と効果が高い地区を、重点整備地区として位置づける地区として選定する。

配置要件に対する検討と重点整備地区候補地区の抽出
ア)検討方法

バリアフリー法では、生活関連施設として「高齢者、障害者等が日常生活または、社会生活において利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設その他の施設」を対象としています。(バリアフリー法第2条第1項第21号イ)また、同法は移動等円滑化が特に必要なものとして特別特定建築物を定めています(第1章に記載)。 この定義を踏まえ、当市では配置要件の検討にあたり、生活関連施設になりうる施設として、特別特定建築物の中でも特に多くの高齢者・障がい者の利用が見込まれる施設を以下の表のように設定し、その分布を確認します。 これらの施設が徒歩圏内(おおむね面積400ヘクタールの範囲)に多数かつ多種集積している地区を重点整備地区の候補地区として抽出します。

【生活関連施設になりうる施設と基本的な考え方】

  • 旅客施設
    一日の平均乗降客数が2,000人以上、かつ特急電車が停車する鉄道駅
  • 官公庁等
    市役所本庁及び総合支所、三重県伊勢庁舎、税務署、法務局、裁判所、警察署、郵便局など
  • 医療施設
    病院または診療所で、用途面積が2,000平方メートル以上のもの
  • 社会福祉施設
    老人福祉センター、身体障害者福祉センターなど、公共施設であるもの
  • 教育文化施設等
    スポーツ施設(体育館、プールなどで、一般に開放されているもの)、美術館、博物館、図書館など
  • 路外駐車場
    バリアフリー法に基づく特定路外駐車場
  • 商業施設等
    金融機関(銀行など)、娯楽施設(劇場、観覧場、映画館、演芸場など)、展示施設、物品販売施設、飲食施設、サービス施設、宿泊施設(ホテル・旅館など)などで、用途面積が2,000平方メートル以上のもの
  • 都市公園
    都市公園のうち、街区公園を除くもの(地区住民だけでなく、多くの市民や市外からの来訪者が利用する公園)
イ)検討結果と重点整備地区候補地区の抽出

生活関連施設となりる施設の立地状況を地図上にプロットして検討した結果、これらの施設がまとまって立地している地区として、「伊勢市駅・宇治山田駅周辺地区」「五十鈴川駅周辺地区」「二見浦駅周辺地区」の3地区を重点整備地区候補地区として抽出します。

【各候補地区の選定理由】

  • 伊勢市駅・宇治山田駅周辺地区
    • 当市の中心市街地であり、市内の鉄道駅のうち一日平均乗降客数が最も多い宇治山田駅と2番目に多い伊勢市駅がある。
    • 地区内に外宮があり、都市公園以外の主な施設が数多く立地している。
  • 五十鈴川駅周辺地区
    • 市内の鉄道駅のうち、一日平均乗降客数が3番目に多い五十鈴川駅があり、市立伊勢総合病院や大型店舗が区域内にある。
    • 内宮に近いことから、観光交通対策のための駐車場が複数立地している。
  • 二見浦駅周辺地区
    • JR二見浦駅は一日の平均乗降客数が2,000人に満たない駅であるが、地区内に夫婦岩(二見輿玉神社)があり、ホテル・旅館や、伊勢夫婦岩ふれあい水族館シーパラダイスおよび伊勢夫婦岩ショッピングプラザ、伊勢安土桃山時代村などのレジャー施設が立地している。
    • 二見総合支所や二見生涯学習センター、朝熊山麓公園などの公共施設が立地している。

図:生活関連施設となりうる施設の立地状況と重点整備地区の候補地区
表:各候補地区における施設の立地状況と選定理由のまとめ

課題要件に対する検討
ア)検討方法

バリアフリー面での課題が多いほど、バリアフリー化の事業実施の必要性が高いと考えられます。このことから、各候補地区について交通結節点である鉄道駅、駅前広場および主な道路のバリアフリー化状況を比較し、この次に述べる「効果要件に対する検討」の結果とあわせて、バリアフリー化の事業実施の優先度が高い地区を重点整備地区として設定します。

【課題要件における検討事項】
鉄道駅の一日当たり乗降客数(平成27年度)
バリアフリー化の現状(鉄道駅、駅前広場、主な道路)

  • 鉄道駅の一日当たり乗降客数についての考え方
    第2章の4(1)に示しているように、JRと近鉄は、それぞれ一日当たりの乗客数の集計方法が異なります(JRは、一日当たり平均乗客数を2倍した数値。近鉄は、交通量調査の結果による数値)。
    JRおよび近鉄は、バリアフリーに関する事業の認定を国に申請する際などには上記の数値を用いていることから、ここではこれらの数値で最新のもの(平成27年度数値)を用いて比較します。
  • 主な道路の考え方
    配置要件に関する検討の中で述べた「生活関連施設になりうる施設」に示した施設間を結ぶ道路で、以下の項目に該当するものとします。
    • 施設間をなるべく最短距離で結ぶ道路で、その施設への移動において主となる経路と考えられるもの
    • 上記に該当する道路が複数ある場合、都市計画道路として位置づけられているものを主な道路として考える
イ)検討結果

各候補地区について、地区の概要、鉄道駅の一日当たりの乗降客数(平成27年度)、バリアフリー化の現状を、それぞれ示します。

図・表:各候補地区の概要、鉄道駅の一日辺りの乗降客数、バリアフリー化の現状

効果要件に対する検討
ア)検討方法

バリアフリー化事業の実施が、都市機能の増進を図る上で有効かつ適切であると認められる地区であるかどうかを確認するために、次の2つの点での検討を行い、前述の「課題要件に対する検討」の結果とあわせて、移動円滑化の事業実施の優先度が高い地区を重点整備地区として設定します。

【効果要件における検討事項】
伊勢市都市マスタープラン全体構想における交流拠点の位置づけ
バリアフリー化に関係する事業の有無

  • 伊勢市都市マスタープラン全体構想における交流拠点の位置づけについて
    伊勢市全体の都市づくりの総合的な指針である伊勢市都市マスタープラン全体構想では、各地域の特性に応じ、市全体から見た地域の位置づけや将来に向けての方針を示す「拠点」を設定しています。それら拠点の中でも、市民や市外からの来訪者が集まり、商業、交流、観光など様々な都市活動を行う拠点として「交流拠点」を位置づけています。
    各候補地区において、これらの交流拠点の位置づけを整理し、バリアフリー化の事業を実施することが有効かつ適切な地区であるかを確認します。
  • バリアフリー化に関係する事業の有無
    地区のバリアフリー化を一体的・重点的に進めていくためには、地区内において実施されている事業と、本基本構想に位置づける事業を連携させていくことが効果的であると考えられます。
    このことから、各候補地区におけるバリアフリー化に関係する事業(実施中および予定)を確認します。

表:【参考】伊勢市都市マスタープラン全体構想における交流拠点の種類

イ)検討結果

各候補地区における、伊勢市都市マスタープラン全体構想における交流拠点の位置づけと、事業の有無について、図と表にまとめています。
いずれの候補地区も交流拠点の位置づけがあります。事業については、五十鈴川駅周辺地区に多数実施または予定されています。

図:伊勢市都市マスタープラン全体構想における交流拠点の分布状況
表:バリアフリー化に関係する事業の有無

重点整備地区として位置づける地区の選定

課題要件および効果要件の検討結果から、五十鈴川駅周辺地区を重点整備地区として位置づける地区とします。

【課題要件に対する検討結果】
各候補地区について、主な道路については各地区ともそれぞれ課題がありますが、鉄道駅および駅前広場について比較すると、一定のバリアフリー化が図られている伊勢市駅・宇治山田駅に比べ、五十鈴川駅と二見浦駅にバリアフリー化の遅れが見られます。またこの2地区について、五十鈴川駅の一日当たりの乗降客数は二見浦駅の約5倍以上であることを考慮すると、五十鈴川駅周辺地区の方がバリアフリー化事業の必要性がより高いと考えられます。

【効果要件に対する検討結果】
伊勢市都市マスタープラン全体構想における交流拠点の位置づけについては、各地区とも位置づけがあり、市民活動や観光交流において重要な地区として位置づけられていることから、いずれの地区もバリアフリー化を図ることは有効かつ適切な地区であると考えられます。
バリアフリー化に関係する事業については、伊勢市駅・宇治山田駅前周辺地区において伊勢市駅前での市街地再開発事業が計画されていますが、敷地が小さく、周辺地域へのバリアフリー面での効果は限定的であると考えられます。一方、五十鈴川駅周辺地区は、市立伊勢総合病院の建替えや、三重とこわか国体および三重とこわか大会(平成33年予定)の会場となる三重交通G スポーツの杜 伊勢の建替えなどの事業を実施しており、それに伴って今後周辺の道路整備などを行う計画があります。
このことから、五十鈴川駅周辺地区は、本基本構想に位置づける事業と連携できる事業が多く、地区内におけるバリアフリー化を重点的・一体的に行うことの効果が他の2地区よりも高いと考えられます。

表:課題要件・効果要件のまとめ

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