伊勢市まちなみ保全事業

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ページ番号1005021  更新日 令和元年12月30日

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※この事業は、平成21年10月1日伊勢市景観計画の運用に伴い、廃止しました。伊勢市景観計画においては重点地区として指定しており、また、平成21年10月1日付けで都市計画法に基づく景観地区を決定しています。

1.事業の概要

(1)経緯

「伊勢市内宮おはらい町まちなみ保全地区」区域図

昭和54年8月、失われつつあるまちなみの保全と再生のため、地元の人々による「内宮門前町再開発委員会」が結成され、まちなみ保全の第一歩を踏み出しました。

昭和57年3月、「内宮門前町町並み保存」についての要望書が市へ提出されるとともに、昭和61年7月に「内宮門前町町並み修景保存等に関する請願」が市議会で採択されました。

この間、文化財保護法による伝統的建造物群保存地区、地区計画、まちづくり協定、建築協定など様々な手法を検討してきましたが、それぞれに一長一短があり、ついに平成元年9月、市独自条例「伊勢市まちなみ保全条例」の制定に至ったものです。

平成2年6月には「内宮おはらい町まちなみ保全地区並びに同保全計画」を告示し、保全事業をスタートさせています。

平成4年10月、無電柱化工事完了。

平成5年6月、おはらい町再舗装(石畳)工事完了。

平成21年9月末までで、87件の届出があり、このうち貸付申請は15件となっています。

(2)事業目的

神宮の門前町として古くから発達してきた伊勢市は、内宮おはらい町をはじめとし、古いまちなみが残されており、それらのまちなみの保全と整備を推進し、地域性豊かなまちづくりを行うものです。

(3)事業内容

保全地区内において新・増築・改築等の修景を行う場合は、保全整備基準に基づき、伊勢の伝統的家屋形態(切妻・妻入り、または入母屋・妻入り)を再現・維持(主に外観部分)することとしており、必要に応じてその資金の貸付を行っています。修景、貸付に当たってはその都度、審議会に諮り決定しています。

指定地域

宇治今在家町、宇治中之切町、宇治浦田町1丁目の一部。
おはらい町通り約800mうち約580m

  1. 面積 約53,000平方メートル
  2. 対象戸数約56軒、約140棟

貸付内容

  1. 貸付額 1,000~30,000千円(10万円単位)
  2. 貸付利率 年2%
  3. 償還期限 20年以内(元利均等償還)

審議会

委員8名で任期は2年。

2.事業の特徴

伊勢市特有の建築様式である「切妻・妻入り」「入母屋・妻入り」を基本として、往時のまちなみを再生しようとするまちづくり運動です。したがって伝統的建造物群保存地区のように、いわゆる凍結保存ではなく、古いまちなみを新たに創出することに重点を置いています。このことにより、住民が現在の生活を損なうことなく「生活のにおいのするまちづくり」をすすめることができます。

3.おはらい町保全の経過

  • 1979(昭和54)年8月15日 内宮門前町再開発委員会結成
  • 1979(昭和54)年9月1日 「おはらい町再構想計画書」発行(同委員会)
  • 1980(昭和55)年4月1日 内宮門前町再開発会議結成
  • 1982(昭和57)年3月8日 「内宮門前町町並み保存についての要望書」市へ提出
  • 1986(昭和61)年5月20日 「内宮門前町町並み修景保存等に関する請願」市議会へ提出
  • 1986(昭和61)年7月21日 「内宮門前町町並み修景保存等に関する請願」市議会で採択
  • 1987(昭和62)年8月 「内宮門前町町並み調査報告書」発行(伊勢市・中村研究室)
  • 1989(平成元)年9月30日 伊勢市まちなみ保全条例公布
  • 1990(平成2)年1月19日 第1回伊勢市まちなみ保全審議会開催
  • 1990(平成2)年6月7日 伊勢市内宮おはらい町まちなみ保全地区並びに同保全計画告示
  • 1992(平成4)年10月 無電柱化工事完了
  • 1993(平成5)年6月 道路再舗装(石畳)工事完了
  • 1993(平成5)年7月16日 おかげ横丁オープン
  • 1994(平成6)年8月7日 「内宮門前町再開発会議」を「伊勢おはらい町会議」に名称変更

4.伊勢のまちなみと妻入りの家

伊勢のまちなみは、建物の形態が切妻・妻入りであるところに特徴があります。
一般に平入りのまちなみが「連続性」を感じさせるのに対し、妻入りのそれは「リズム感」を感じさせます。街道の両側に並ぶ家々のファサードがのこぎり状に高低をつけているからです。
伊勢の建物が妻入りになった理由には、土地の形状によって屋根の面積によって、あるいは来勢者に対する雨水の処理など諸説があり、また、人々の間では、神宮社殿への遠慮(神宮社殿は切妻・平入り)からという考えが一般化しています。
外壁は、杉の赤味板を張り付けた外囲い(ささらこ下見板張り)でおおわれ、煤と魚の油で練った「ぬれガラス」と呼ばれる防腐塗料で黒く塗られています。屋根は、「伊勢瓦」と呼ばれる伊勢特有の瓦で葺かれ、二階部には「張り出し南張り」と呼ばれる外囲いが設けられています。
また、一階の軒庇の先端には「軒がんぎ板」という垂木の鼻隠しがすえられ、これが、まちなみに連続性を持たせる大きな要因となっています。

図:切妻・妻入りの家の意匠

5.内宮おはらい町まちなみ保全整備基準

保全地区内の建築物等は、各種法規制に適合させるとともに、その保全整備基準は次のとおりとする。

  1. 建築物等は、原則として外観をこの基準に適合させるものとし、保全地区内の道路から通常望見できる内部(おおむね前面から約3.6m)は、外観とみなすものとする。
  2. 建築物等の階数は、地階を除いて3以下とする。
  3. 建築物の形態は、切妻・妻入りもしくは入母屋・妻入りとし、基本的に木造とする。
  4. 建築物1階には軒庇を用い、その高さは、できるだけ現在の家並みにそろえるものとする。
  5. 外壁又はこれに代わる柱の面から道路境界線までの距離は、可能な限り、現在の家並みにそろえるものとする。
  6. 屋根及び軒庇には日本瓦を用い、色はグレーもしくはそれに類したものとする。
  7. 外壁は、きざみ囲い(下見板張り)を基本とし、1階には軒がんぎ板、2階には張り出し囲いを用いるものとする。
  8. 建築物等の道路に面する建具は木製とし、2階開口部には出格子を用いるものとする。
  9. 建築物等の色彩は、周囲の調和を乱さないものとする。
  10. 屋外に設置する空調機器、屋外広告物のデザイン、色彩、大きさは周囲の景観に支障を及ぼさないようにする。
  11. 現存する建築物のうち、まちなみにそぐわないものは、今後の改築修繕等に際し、この基準に基づき、周囲との調和を図るものとする。
  12. 上記に準拠することが困難なときは、伊勢市まちなみ保全審議会の指導によるものとする。

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