浅間堤のケヤキ

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ページ番号1014986  更新日 令和5年1月27日

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せんげんてい の けやき

指定区分
指定種別
天然記念物
指定登録
令和5年1月23日
所在地
伊勢市中島2丁目
管理者
松井孫右衛門顕彰会
写真:浅間堤のケヤキ
浅間堤のケヤキ

概要

 ケヤキ〔欅〕は、ニレ科の落葉高木で、本州から九州の山地に生えます。幹は直立し、枝は扇状に広がって伸びます。樹皮は灰褐色で、葉は互生し、長卵形で先はとがり、長さは3~7センチメートルで縁に鋸歯があります。春になると、新緑と同時に淡黄緑色の小花を開きます。

 浅間堤のケヤキは、胸高周囲5.8メートル、樹高28メートルで、成育状況は良好です。浅間堤には、現在およそ10種類の樹木が生育していますが、中でも、上流側に成育しているケヤキは浅間堤の樹木の中で一番の規模を誇っています。

 また、神宮に成育しているケヤキを含め、伊勢市内の状況を見ても、浅間堤のケヤキは最大の規模で、三重県の天然記念物に指定されている「真福院のケヤキ」(津市美杉町 胸高周囲6.5メートル・樹高35メートル)や「国津神社のケヤキ」(津市美杉町 胸高周囲7.9メートル・樹高28メートル)などにも匹敵するものです。

浅間堤と松井孫右衛門〔まついまごえもん〕

 浅間堤は、宮川に現存する水刎堤〔みずはねつつみ〕のうち、最も上流側に位置する堤です。堤の長さは85間〔けん〕(約115メートル)で、大水氾濫への無事を祈る垢離行者〔こりぎょうじゃ〕が祠を設け、富士浅間を拝んだことから「浅間堤」と呼ばれています。築造時期は定かではありませんが、正保〔しょうほう〕元年(1645)に洪水により決壊した記録があり、その時には既に築堤されていることがわかるため、現存する最も古い水刎堤と考えられています。水刎堤としての治水機能は現在の河川工学的にも認められています。

 また、この堤には松井孫右衛門人柱堤の伝承があり、この堤に鎮座する神明神社〔しんめいじんじゃ〕には松井孫右衛門の石像が祭られており、現在においても、命日とされる8月25日には松井孫右衛門顕彰会によって祭典が営まれています。

(参考文献)

 『宇治山田市史』(宇治山田市役所編 昭和4年)

 『宮川用水史』(宮川用水土地改良区編 昭和61年)

 『図説 花と樹の大事典』(植物文化研究会編 平成8年)

 『三重の巨樹・古木』(三重県緑化推進協会 平成19年)

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