【質問】生成AIを使えば、医者がいなくても診断がつくのでは?(「広報いせ」令和8年1月1日号掲載)

皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。
【回答】今のところ、難しいと思います。
人工知能時代と医療
近年、人工知能 Artificial Intelligence (アーティフィシャル・インテリジェンス 以下、AI)の発達が目覚ましいことは皆さんもよく耳にするかと思います。こちらの指示に応じて、答えや画像などを生成してくれるAI のことを生成AI と呼びます。無料で利用できる生成 AI ツールは、ChatGPT(チャットジーピーティー)やGemini(ジェミニ)、Claude(クロード)、Perplexity(パープレキシティ)、Open Evidence(オープンエビデンス)などさまざまですが、いずれの生成AI も日々改良が進んでおり、爆発的なスピードで正確性や使い勝手が向上してきています。そうなると、医師に相談しなくてもAI を使えば自分で自分のことが診断できるのではないかと考える人もいるかもしれません。
確かに、生成AI を使うことにより、聞いたことのない病気の概要を知りたい場合など、ある程度助けになることがあります。私も、世界中の文献を見つけ出す手間を省くのに生成AIをよく利用します。
生成AIの注意点
一方で、生成AI は「ハルシネーション」と呼ばれる「本当のように見えるウソの情報」を提示してくることがあります。特に、一般論ではなく、個別性の高い情報や不正確な情報を入力した際にその傾向が顕著になります。つまり、「◯◯病という病気(の一般的な情報)について教えて」と聞いた際にはある程度正しい情報が得られるのですが、「私の◯◯という症状の原因は?」と聞いても、正確な答えが得られるとは限りません。
患者さん一人一人に寄り添った医師の診断
普段私たち医師が診断する過程では、患者さんの訴えの中で、診断に有用な情報とそうでない情報を見分けつつ、さらに訴えの中には含まれていなくても、診断を進める上で重要な情報については適宜追加で問診しています。また、見逃してはいけない重大な疾患に関しては、たとえ可能性が低くても必ず鑑別に挙げています。そして考えられる病気の中から、可能性が高いものを選定し、診断に必要な検査のうち、特に有用で、かつ肉体的・経済的に負担が少ないものを提案しているのです。
現時点での生成AI では、上記のような個別性の高い情報まで親切に推定してくれる能力が不十分であることから、やはりAI に診断を委ねることは避けた方が無難です。
ただし、今後さらに生成AI が進化した未来のことは誰にも分かりませんが・・・。
※記載されている各生成AI ツールの名称は、それぞれの提供元の商標または登録商標です。
健康に関する素朴な質問を募集中!
質問の応募方法
皆さんからの、日常生活で気になるちょっとした「健康に関する質問」を募集します。いただいた質問は、谷崎医師がピックアップ(選択)し、「広報いせ」などで随時お答えしていきます。
質問方法
質問内容とともに住所・氏名・電話番号を記入し、次のいずれかの方法で伊勢市役所広報広聴課へ質問をお送りください。
- 本ページ内の健康なんでも相談室質問受け付けフォーム
- 直接または郵送・ファクス
(〒516-8601 岩渕1丁目7-29、ファクス 22-9699)
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※質問内容は、必ず「健康に関する質問」でお願いします。掲載に不適切であると思われる質問にはお答えできません。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※いただきました全ての質問にお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
健康なんでも相談室質問受け付けフォーム
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