【質問】健康のために散歩しようと思っていますが、1 日どれくらい歩けばいいのでしょうか?(「広報いせ」令和7年2月1日号掲載)
皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。
【回答】歩数なら7,500歩、時間なら週に1・2時間程度を目安にするとよいでしょう。
体を動かしている人は「死亡リスク」が低い
さまざまな過去の研究によって、あまり体を動かさない人に比べると、体を動かす人の方が死亡リスクが低い(寿命が長い)ことが分かっています。では、どれくらい体を動かせばいいのでしょうか?
令和元年度の国民健康・栄養調査では、運動習慣のある人は男性で3 割、女性で2 割しかおらず、日本人の多くは体を動かす習慣がありません。普段運動していない人たちからすると、「健康のためにマラソンを走りましょう」とか「スクワット50 回!」とか言われても、ハードルが高すぎてなかなか実行に移す気になれないのが現実ですよね…。
しかし大丈夫です!そんなハードな運動をしなくても死亡リスクは下げられるのです。
軽い運動でも効果あり!
令和6年に発表された、18歳以上の米国人40万人以上を対象に行われた研究 では、男女共に週に1・2時間の運動で、死亡リスクを25%も下げられることが分かりました(週に4~6時間に増やすともっと高い効果が得られました)。運動の内容は全然激しい運動ではなく、やや速めのウォーキングや軽めの筋トレでした。また、男性よりも女性の方が運動による効果が出やすいという結果でした。
どれくらい歩けば良い?
1 日あたりの歩数を調べた別の研究では、基本的には1 日7,500 歩くらいまでなら、歩けば歩くほど死亡リスクが下がることが示されています。興味深いことに、1 万歩あたりを超えて歩いてもそれ以上の効果は示されませんでした(死亡リスク低下の効果が示されなかっただけで、脂肪燃焼の効果は高まると考えられます)。
以上のことから、歩数を意識したい人は「1 日7,500 歩を目安になるべく歩けるだけ歩く」、時間を意識したい人は「早歩きで週に1・2 時間程度歩く」ということを目指せば、死亡リスク低下の効果を得られることになります。
もちろん、体を引き締めて見た目を変えたい、という人はこれだけでは足りないかもしれませんし、そもそも運動だけでなく食事や睡眠も併せて考えた方が健康に良いのは言うまでもありません。やはり、「バランスの取れた食事・適度な運動・十分な睡眠」に勝るものは、今のところはないのです。
健康に関する素朴な質問を募集中!
質問の応募方法
皆さんからの、日常生活で気になるちょっとした「健康に関する質問」を募集します。いただいた質問は、谷崎医師がピックアップ(選択)し、「広報いせ」などで随時お答えしていきます。
質問方法
質問内容とともに住所・氏名・電話番号を記入し、次のいずれかの方法で伊勢市役所広報広聴課へ質問をお送りください。
- 本ページ内の健康なんでも相談室質問受け付けフォーム
- 直接または郵送・ファクス
(〒516-8601 岩渕1丁目7-29、ファクス 22-9699)
※質問内容・回答は、市のホームページ・SNS・ケーブル行政放送などの市広報媒体で掲載する場合があります。
※質問内容は、必ず「健康に関する質問」でお願いします。掲載に不適切であると思われる質問にはお答えできません。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※いただきました全ての質問にお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
健康なんでも相談室質問受け付けフォーム
本受け付けフォーム内において必須事項を記入し、「内容」欄に質問内容とともに住所・氏名・電話番号をご記入ください。
より良いホームページにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
伊勢市役所
〒516-8601
三重県伊勢市岩渕1丁目7番29号