【質問】新型コロナワクチンを接種したのに新型コロナに感染すると聞きました。ワクチンの効果はないのでしょうか?(「広報いせ」令和4年12月1日号掲載)

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ページ番号1014881  更新日 令和4年12月7日

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皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。

【回答】死亡率・後遺症発症リスクを低下させるなど、ワクチン接種の効果はあります。

感染症ごとのワクチン効果の違い

ワクチンの効果は、私たちの体に免疫ができる仕組みから理解する必要があります。そもそも、感染症やワクチンには、持続的に免疫が維持されるものと、短期間しか免疫が維持されないものの2つに大きく分かれます。持続的なものとしては、麻疹(はしか)、風疹(ふうしん)、おたふく風邪、破傷風(はしょうふう)などです。1回かかると10~20年以上にわたり免疫が維持される感染症です。
一方で、インフルエンザや新型コロナなどは、短期間しか免疫が維持されないため、何度も感染を繰り返すことがあります。興味深いことに、それぞれの病気に対するワクチンの効果も同様です。麻疹や風疹のワクチンは適切に接種すれば長期間持続する免疫が得られますが、インフルエンザワクチンや新型コロナワクチンは接種しても感染予防効果は短期間(数カ月程度)しか得られないのです。この長期間持続するのか短期間しか持たないのかの違いは、おそらく病原体の性質による違いだと考えられますが、まだ科学的に解明されていない謎の一つです。余談ですが、これが解明されればノーベル賞級の業績ではないか、とも言われている領域です。

新型コロナワクチン接種の意義

写真:ワクチン接種を受ける谷崎医師
ワクチン接種を受ける谷崎医師

世界共通のデータとして、全年齢を通じて新型コロナワクチンの接種回数が増えるほど死亡率が低下することが分かっています。また、もし感染したとしてもワクチン3回接種していれば、後遺症発症リスクを約80% 以上も下げると言われており、最近でさまざまな効果が追加で判明してきました。効果が低下するとはいえ、数カ月間は50%程度の予防効果も維持されます。
ワクチンの効果について、さまざまな事実が分かってきた一方で、ワクチンに対するさまざまな個人的見解があることも事実です。ただ、「ワクチン接種のおかげで感染しなかった」ということが実感しづらいのに対して、「ワクチン接種しても感染してしまった」という事実は実感しやすいという違いがあることは知っておいてもいいかもしれません。
なお、従来株やデルタ株と違い、オミクロン株はワクチンを3回以上接種して初めて感染予防に有効と考えられる抗体価が得られますので、ぜひ3回以上の接種をご検討ください。

健康に関する素朴な質問を募集中!

質問の応募方法

皆さんからの、日常生活で気になるちょっとした「健康に関する質問」を募集します。いただいた質問は、谷崎医師がピックアップ(選択)し、「広報いせ」などで随時お答えしていきます。

募集期限

当面の間(新型コロナウイルスの感染が収束するまで)

質問方法

質問内容とともに住所・氏名・電話番号を記入し、直接または郵送・ファクス・Eメール・本ページ内の健康なんでも相談室質問受け付けフォームで伊勢市役所広報広聴課(〒516-8601 岩渕1丁目7-29、ファクス 22-9699、Eメール ise-koho@city.ise.mie.jp)へ

※質問者の住所・氏名・電話番号は掲載しません。(本取り組み以外には使用しません)
※質問内容・回答は、市のホームページ・SNS・ケーブル行政放送などの市広報媒体で掲載する場合があります。
※質問内容は、必ず「健康に関する質問」でお願いします。掲載に不適切であると思われる質問にはお答えできません。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※いただきました全ての質問にお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

健康なんでも相談室質問受け付けフォーム

本受け付けフォーム内において必須事項を記入し、「内容」欄に質問内容とともに住所・氏名・電話番号をご記入ください。

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このページに関するお問い合わせ

広報広聴課
〒516-8601
三重県伊勢市岩渕1丁目7番29号
本館2階
電話:0596-21-5515
ファクス:0596-22-9699
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