【質問】自分や周囲の人が新型コロナウイルスに感染した場合、特に注意すべきことはなんですか？（「広報いせ」令和4年6月1日号掲載）

皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。

【回答】まずはあせらず冷静になることです。

治療戦略はほぼ確立

新型コロナウイルス（以下、新型コロナ）が世に出現して、はや2年以上が過ぎました。最近では、オミクロンとか、XEとか、デルタクロンとか、次から次へとさまざまな呼び名が出てきて皆さんも混乱しているのではないかと思います。Twitter(ツイッター)をはじめとするSNSをのぞいてみると、さらに真偽不明な情報が飛び交っています。
最新の変異株の全容はまだ明らかになっていませんが、今分かっている事実としては、オミクロン株に変異してからは以前よりも重症度が低くなったこと、ワクチンを接種していればさらに重症度が低くなること、一方で、新型コロナの特徴は実は大きくは変わっていないこと、などがあります。オミクロン株になって、デルタ株と比べて重症化と死亡の割合は大きく低下しました。ワクチン接種者ではそのリスクがさらに低下します。そして、もし不運にも肺炎を発症し重症化したとしても、今や新型コロナ肺炎の治療戦略はほぼ確立しており、以前よりも死亡割合はかなり低下しているのです。

あせらず冷静に

もし自分や周囲の人が新型コロナを発症したとしても、まずはあせらずに冷静になることが大事です。
新型コロナは発症2日前から発症10日間まで他人に感染させる力を持っています。自分が他人に感染させないためにも、症状がなくても普段から飛沫感染対策（主にマスク着用）を心がけること、感染してしまったら感染力がある期間は自宅療養などに努めることが、このコロナ時代における生活のポイントになります。
いい加減、市民の皆さんも新型コロナに付き合うのは疲れたと思いますが、私たち医療従事者も一市民として同じ気持ちです。「さらなる変異でもっと弱毒化して、ついでに感染力も低下してくれんかな」と、他力本願な気持ちがないわけではありませんが、それでも、感染して重症化してしまった人たちを治療する体制は整っていますので、自分や周囲の人が新型コロナに感染したとしても、どうかあせらず冷静に過ごしてください。

新型コロナの特徴（オミクロン株）

接触から発症まで	約3日間
感染した人のうち無症状の割合	約20～30%
よく見られる自覚症状	鼻水、頭痛、のどの痛み、だるさ
肺炎に進展する時期	発症から7日目前後
ワクチン接種者の死亡リスク（米国のデータ）	約0.08％
ワクチン未接種者の死亡リスク（米国のデータ）	約0.3％
他者へ感染させる期間	発症2日前～発症後10日（重症者や免疫不全者は除く）

 

健康に関する素朴な質問を募集中!

質問の応募方法

皆さんからの、日常生活で気になるちょっとした「健康に関する質問」を募集します。いただいた質問は、谷崎医師がピックアップ（選択）し、「広報いせ」などで随時お答えしていきます。

募集期限

当面の間（新型コロナウイルスの感染が収束するまで）

質問方法

質問内容とともに住所・氏名・電話番号を記入し、直接または郵送・ファクス・Eメール・本ページ内の健康なんでも相談室質問受け付けフォームで伊勢市役所広報広聴課（〒516-8601 岩渕1丁目7-29、ファクス 22-9699、Eメール ise-koho@city.ise.mie.jp）へ

※質問者の住所・氏名・電話番号は掲載しません。（本取り組み以外には使用しません）
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※質問内容は、必ず「健康に関する質問」でお願いします。掲載に不適切であると思われる質問にはお答えできません。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※いただきました全ての質問にお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

健康なんでも相談室質問受け付けフォーム

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