【質問】新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)が感染症法の2類から5類に変わると聞きましたが、何が変わるのでしょうか?(「広報いせ」令和5年3月1日号掲載)
皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。
【回答】細かい変化は、いろいろありますが、新型コロナ自体の感染力や毒性は何も変わりません。
特別な分類
令和5年1月現在、新型コロナは厳密には2類ではなく「新型インフルエンザ等感染症」に分類されています。当初、新型コロナは未知の感染症ということもあり、その後の状況に応じてさまざまな措置を適宜改変できるように、あえて特別な分類に入れられていたわけです。
5類で変わること
さて、新型コロナが5類になると、感染者や濃厚接触者に自宅待機や就業制限を要請する法的根拠がなくなりますので、濃厚接触者になっても社会活動が維持できます。一方で、後になって発症してしまった場合(特に無症状で発症した場合)、そこで誰かに感染させてしまう可能性があります。
入院が必要な人には、現在は全てのケースで自治体や保健所が入院先を探して調整してくれていますし、新型コロナの診療に必要な費用は現在全て国からの公費となっています。例えば、重症化予防薬の1つであるモルヌピラビル(商品名:ラゲブリオ® )は5日間内服しますが、1日あたりの価格は約19,000円です。
5類となることにより、これらの措置がなくなり、急激な個人の負担・混乱につながらないよう、国は支援策を検討しています。
ウイルスの特性・場面に合った対策
新型コロナの患者さんを実際に診療している現場からすれば、正直5類になっても日々の診療はそんなに変わらないだろうと思っています。なぜなら、人間が決めた仕組みにウイルスが従うことはないからです。新型コロナの感染力も、毒性も、変異がない限りは今のままです。
今後は、社会活動と医療への負荷とのバランスを取りながら、流行状況とウイルスの特性に合わせて対策の強度を臨機応変に変えていくことになるでしょう。ただし、重症化・死亡リスクが高い人たちを多く見ている医療機関や高齢者施設では、そう簡単にガードを緩めるわけにはいかないのが実際のところだと思います。
健康に関する素朴な質問を募集中!
質問の応募方法
皆さんからの、日常生活で気になるちょっとした「健康に関する質問」を募集します。いただいた質問は、谷崎医師がピックアップ(選択)し、「広報いせ」などで随時お答えしていきます。
募集期限
当面の間(新型コロナウイルスの感染が収束するまで)
質問方法
質問内容とともに住所・氏名・電話番号を記入し、直接または郵送・ファクス・Eメール・本ページ内の健康なんでも相談室質問受け付けフォームで伊勢市役所広報広聴課(〒516-8601 岩渕1丁目7-29、ファクス 22-9699、Eメール ise-koho@city.ise.mie.jp)へ
※質問内容・回答は、市のホームページ・SNS・ケーブル行政放送などの市広報媒体で掲載する場合があります。
※質問内容は、必ず「健康に関する質問」でお願いします。掲載に不適切であると思われる質問にはお答えできません。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※いただきました全ての質問にお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
健康なんでも相談室質問受け付けフォーム
本受け付けフォーム内において必須事項を記入し、「内容」欄に質問内容とともに住所・氏名・電話番号をご記入ください。
より良いホームページにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
広報広聴課
〒516-8601
三重県伊勢市岩渕1丁目7番29号
本館2階
電話:0596-21-5515
ファクス:0596-22-9699
広報広聴課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。