【質問】熱中症と新型コロナウイルス感染症（以下、新型コロナ）との違いを教えてください。＜ホームページ先行掲載！＞

皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。

【回答】新型コロナで見られる咽頭痛や鼻水、味覚・嗅覚障害は熱中症ではあまり見られません。

同じ症状・違う症状あり

相変わらず新型コロナの話題に事欠かない日々が続いていますが、夏といえば熱中症の季節でもあります。熱中症と新型コロナは共に発熱や倦怠感を生じることから、両者の区別がつきにくいことがあります。医療機関を受診すれば医師に診断してもらえますが、自身で判別するポイントは次のとおりです。

まず、熱中症は高温環境に長時間さらされることで体温が上昇し、そして体温調節が効かなくなる状態です。脱水症状が前面に出ますので、意識もうろうとなったり、手足に力が入らなかったりといった症状が特徴的です。一方、新型コロナは体に入り込んだウイルスに対する生体反応で発熱する病気で、風邪のような咽頭痛や鼻水・咳・肺炎のような息切れ、ときに味覚・嗅覚障害が起きることが特徴的です。

 

熱中症と新型コロナの症状の比較

主な症状	熱中症	新型コロナ
高体温	よくある	よくある
倦怠感	よくある	よくある
筋肉痛	たまにある	よくある
頭痛	よくある	よくある
意識障害	よくある	あまりない
皮膚の乾燥	よくある	たまにある
吐き気、嘔吐	よくある	あまりない
手足の脱力感	よくある	あまりない
咽頭痛	あまりない	よくある
鼻水	あまりない	よくある
味覚・嗅覚障害	あまりない	たまにある

熱中症を知り、しっかり対策を

熱中症は新型コロナのようにワクチンはありませんので、その予防には長時間の高温環境に滞在することを避け、こまめに水分を摂取するしかありません。また、もし軽い熱中症かな、と思って様子を見る場合には、水やスポーツドリンクだけではなく、塩分も適宜補充しましょう。塩分の摂取が足りないと、体の血液が薄くなって「低ナトリウム血症」という状態を引き起こし、それ自体で嘔吐したり、意識障害が起きたりします。

あと熱中症には、食べられそうなら果物もおすすめです。その昔、私がまだ幼い頃に近所のおじさんがスイカを食べさせてくれたのですが、なぜかいつも塩がかけられていました。子どもながらに「甘くておいしいスイカになぜしょっぱい塩を…？」と困惑したことを覚えていますが、意外にも、塩を振ったスイカというのは塩分・糖分・水分がしっかり補充できて、医学的にも熱中症の予防に理にかなった食べ方なのです。

明らかにおかしければ医療機関へ相談

最後に、暑い季節に熱中症が増えるからといって新型コロナがなくならないのと同様、その他の病気もなくなるわけではありません。原因に関わらず軽症であれば自宅で安静にして様子を見てよいですが、明らかにいつもよりしんどい症状や、意識がもうろうとしてきた際には、ぜひ医療機関へ相談して受診するようにしてください。

健康に関する素朴な質問を募集中!

質問の応募方法

皆さんからの、日常生活で気になるちょっとした「健康に関する質問」を募集します。いただいた質問は、谷崎医師がピックアップ（選択）し、「広報いせ」などで随時お答えしていきます。

募集期限

当面の間（新型コロナウイルスの感染が収束するまで）

質問方法

質問内容とともに住所・氏名・電話番号を記入し、直接または郵送・ファクス・Eメール・本ページ内の健康なんでも相談室質問受け付けフォームで伊勢市役所広報広聴課（〒516-8601 岩渕1丁目7-29、ファクス 22-9699、Eメール ise-koho@city.ise.mie.jp）へ

※質問者の住所・氏名・電話番号は掲載しません。（本取り組み以外には使用しません）
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※質問内容は、必ず「健康に関する質問」でお願いします。掲載に不適切であると思われる質問にはお答えできません。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※いただきました全ての質問にお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

健康なんでも相談室質問受け付けフォーム

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