【質問】インフルエンザとCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の違いってなんですか?(「広報いせ」令和6年2月1日号掲載)
皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。
【回答】症状は似ていますが、原因ウイルスが違うのと、経過が少し違います。
インフルエンザとCOVID-19の違い
前回はインフルエンザと普通の風邪との違いを解説しました。今回は、インフルエンザとCOVID-19の違いについて説明します。
まず、インフルエンザはインフルエンザウイルスによる呼吸器感染症で、COVID-19 はSARS-Cov-2(いわゆる新型コロナウイルス)による呼吸器感染症です。原因ウイルスは違いますが、症状は結構似ていて、例えば「発熱、寒気、咳、息切れ、倦怠感、咽頭痛、鼻汁、筋肉痛、頭痛、嘔吐、下痢、嗅覚・味覚障害」はどちらの感染症でも起こりえます。嗅覚・味覚障害はインフルエンザよりはCOVID-19で多いとされますが、症状のみでこれら2つの感染症を鑑別することはほぼ不可能と思ってよいでしょう。ですので、症状が出た初期には両方の抗原検査(鼻に棒を突っ込むアレです)を同時に行うことが多いです。
療養期間と感染性
症状が出た直後は区別できないのですが、通常インフルエンザは1~4日間で改善するのに対して、COVID-19 は2~5日間程度、最大で14日間程度は急性の症状が持続することがあるので、なかなか治らない場合にはCOVID-19 が疑われます。
他人に感染させる時期は、インフルエンザでは原則症状が出た当日からですが、COVID-19 では症状が出る1・2日前くらいから感染力を持ちます。この、無症状なのに人に感染させるといういやらしい性質はCOVID-19 に特徴的です。また、インフルエンザは感染したら何かしら症状が出ますが、COVID-19 は感染しても無症状のことがあります。ただし、無症状であっても他者への感染性はあるため、このことが爆発的に感染者を増加させる要因の一つとなっています。
最後に、通常インフルエンザは後遺症なく治癒しますが、COVID-19 の一部では数週~数カ月間にわたり後遺症を呈することがあります。
症状が重い時は医師に相談を!
このように、詳しく見ると両者にはさまざまな違いがあるのですが、初期の症状が似ているだけでなく、治療薬があること、ワクチンがあることは共通しています。
持病がない若年者であれば自宅安静で自然に改善しますが、症状が重い時には迷わずかかりつけの医師に相談しましょう。
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質問の応募方法
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当面の間(新型コロナウイルスの感染が収束するまで)
質問方法
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