第77回 災害に関連する感染症について<前編>(「広報いせ」令和8年9月1日号掲載)

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ページ番号1020937  更新日 令和8年10月19日

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皆さんが疑問に思っている健康などに関する素朴な質問に対し、市立伊勢総合病院の谷崎医師がお答えします。さまざまな症状の患者さんに対応する「総合診療科」の観点から、分かりやすく「広報いせ」などでお答えしていきますので、皆さんの日常生活にぜひお役立てください。

※「健康なんでも相談室」の掲載内容は、伊勢市役所広報紙「広報いせ」の掲載内容と同様の内容を掲載しています。つきましては、「広報いせ」掲載号より、1カ月程度前の情報を基に作成しておりますことを、あらかじめご理解いただき、ご覧・ご参考としていただきますよう、よろしくお願いいたします。

災害と感染症の関係

災害と感染症の関係には、新型コロナのように感染症そのものが災害になる場合と、災害の後に起こる二次的な感染症とがあります。二次的な感染症は、発症時期によって問題になる内容が変わり、初期には外傷関連の感染症が、避難生活が長引いてくると、かぜや胃腸炎などが中心となります。今回は前者のお話です

災害関連の感染症(1):創部感染症

災害発生~4日頃までの時期は、怪我や火傷の傷口から細菌が入って発症する創部感染症が多く、その予防には、傷口の十分な洗浄が重要です。創内に異物(土、砂など) が残っていると感染リスクが跳ね上がるので、ただ洗い流すだけではなく、それらを除去する必要があります。赤み・腫れ・痛みが強まったときは、感染症を起こしている可能性が高く、抗菌薬による治療が必要になります。

災害関連の感染症(2):破傷風

破傷風は、ほぼ世界中の土壌に存在し、傷口から侵入し、その毒素でさまざまな症状を起こします。破傷風は怪我の直後ではなく数日.数週間たってから起こり、東日本大震災に生じた破傷風患者の、怪我から発症までの日数の平均は12日間でした1)。なお、人から人へは感染しません。

破傷風は小さな傷口でも起こり、重症化すると気管切開や人工呼吸器が必要になることもあります。よって、発症してから治療するのではなく、予防が極めて重要です。幸い、破傷風にはワクチンがあり(破傷風トキソイド)、事前に3回接種しておくことで、約10年間の予防効果が得られます。接種歴のない成人なら、3~8週間間隔で2回接種し、その6ヵ月後に3回目を接種します。そして、最終接種から10年以上経つと破傷風予防に必要な抗体価が低下するため、10年ごとに1回の追加接種(ブースター接種と呼びます)が必要とされます。現在のお子さんが受けている5種混合ワクチン(それ以前は4種混合ワクチン)にも破傷風ワクチンが含まれており、乳幼児期にきちんと接種を受けていれば基礎免疫はできています。ただし、最終接種から年数が経つと抗体価は次第に低下していきます。

このワクチンが日本で定期接種化されたのは1968年からであり、それ以前に生まれた人はほぼこのワクチンを接種していません。災害時にいざワクチンを接種しようとしても3回は間に合いませんし、災害時には破傷風予防のニーズが増えるので流通の制限がかかる可能性もあります。よって、できれば事前に打っておきたいワクチンの一つと言えるでしょう。

この機会に、未接種の人は3回接種を、すでに3回接種している人は追加接種を検討してみてはいかがでしょうか。

文献

1) Crit Care 16 (Suppl 1), P62 (2012).


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質問の応募方法

皆さんからの、日常生活で気になるちょっとした「健康に関する質問」を募集します。いただいた質問は、谷崎医師がピックアップ(選択)し、「広報いせ」などで随時お答えしていきます。

質問方法

質問内容とともに住所・氏名・電話番号を記入し、次のいずれかの方法で伊勢市役所広報広聴課へ質問をお送りください。

  1. 本ページ内の健康なんでも相談室質問受け付けフォーム
  2. 直接または郵送・ファクス
    (〒516-8601 岩渕1丁目7-29、ファクス 22-9699)
※質問者の住所・氏名・電話番号は掲載しません。(本取り組み以外には使用しません)
※質問内容・回答は、市のホームページ・SNS・ケーブル行政放送などの市広報媒体で掲載する場合があります。
※質問内容は、必ず「健康に関する質問」でお願いします。掲載に不適切であると思われる質問にはお答えできません。また、個人的な質問にはお答えしかねますので、あらかじめご承知おきいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※いただきました全ての質問にお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

健康なんでも相談室質問受け付けフォーム

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このページに関するお問い合わせ

広報広聴課
〒516-8601
三重県伊勢市岩渕1丁目7番29号
本館2階
電話:0596-21-5515
ファクス:0596-22-9699
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