クリーニングの事故

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ページ番号1009999  更新日 令和6年3月12日

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クリーニングのトラブル

イラスト:クリーニング店

衣替えの時期には、クリーニングに関する相談が多く寄せられます。

クリーニングに出した衣類が縮んだ、シミができた、紛失された、着用しようと思ったら変色していた、というようなトラブルにあったことはありませんか。

クリーニングのトラブルの大部分は、次の3つが原因で起きています。

  • クリーニング店での処理方法に原因がある場合
    洗濯方法の間違い、機械故障、紛失など
  • 衣料メーカーの製造やデザインに原因がある場合
    色落ち、縮み、剥離や風合いが変わるなど
  • 消費者の衣類の取り扱いに原因がある場合
    着用時の汗や摩擦による色落ちや擦れ、保管方法、洗濯方法の間違い、素材の経年劣化のよるものなど

クリーニングのトラブルにあった場合は、トラブルの原因がクリーニングにあるものかどうかをまず見極める必要があります。衣類は、未着用でも時間の経過とともに変色したり傷んだりすることがあります。疑問があれば、まず、お店に原因を聞きましょう。

 

クリーニングトラブル事例

1.次のシーズンに着ようとしたら、着られる状態ではなかった。

相談事例

ジャンパーを7カ月前にクリーニングに出した。すぐに引き取ったが、でき上がりの状態は確認せずにクローゼットに片づけた。先月着ようとしたら、ジッパーの布地が引きつっていて着られる状態ではなかった。クリーニング店に伝えると「6カ月も過ぎてから苦情を言われても、引き取った後の事故によるものかクリーニング時の処理の仕方の問題かどちらか分からない」と言われた。

⇒「クリーニング事故賠償基準」での賠償期間は、利用者が品物を受け取ってから6か月となっています。クリーニング店から受け取った衣類は、すぐにポリ袋をはずし、仕上がりをチェックする習慣を付けましょう。

2.合成皮革のジャケットの表地がボロボロになった。

原因)このジャケットの生地は、ポリウレタン素材でした。ポリウレタン素材は、空気中の湿度や紫外線、熱や汚れにより劣化します。

ポリウレタン素材の衣類の寿命は、製造から3年と言われていますが、襟や袖口などは特に早く劣化します。新品のまま保管していても、空気中の水分により劣化し、表面にベトツキが発生したり、表地が剥離したりします。ポリウレタン樹脂コーティングの衣類を購入する場合は、寿命は製造から3年だということを理解してから購入してください。

3.洗濯物をポリ袋のまま保管していて、変色した。

原因)「クローゼットの中の通気性が悪くカビが生えた。」「空気中の窒素ガスが裾まわりだけに触れ続け、グラデーションがかかったようになった。」「乾燥が不十分でクリーニングの溶剤が残留していて変色した。」など。

合成皮革のパンツで、クリーニング溶剤の残留による化学火傷の被害があったという報告もあります。クリーニングから戻ってきた衣類は、すぐにポリ袋をはずし、風通しして仕上がりをチェックしましょう。

4.季節物の洋服を次のシーズンに取りに行くと紛失されていた。

保管の契約をしているのでなければ、仕上がった品物は早く引き取りに行きましょう。業界の自主基準である「クリーニング事故賠償基準」でも、クリーニング業者が洗濯物を受け取ってから1年を過ぎると賠償されません。

5.ブラウスの襟が変色した。

原因)検査機関で調べたところ、ブラウスの襟にパーマ液がついていたことがわかりました。

この場合は、クリーニング店の責任ではないので、賠償の対象にはなりません。

 

クリーニングトラブルの賠償について

画像:LDマーク、Sマーク

クリーニング業界が自主基準として定める「クリーニング事故賠償基準」によると、クリーニングトラブルが生じた場合、その原因が店側にないことを証明しない限り、店側は持ち主に賠償しなければなりません。修復が可能な場合は修復、困難な場合は金銭による賠償になります。補償割合は商品購入時からの経過月数や使用状況によって異なります。

「クリーニング事故賠償基準」は「Sマーク」(標準営業約款登録店)と「LDマーク」(組合加盟店)の表示がある店に適用されますが、マークがない店でも問題解決の目安になります。

利用者が品物を受け取ってから6か月を経過、またはクリーニング業者が洗濯物を受け取ってから1年を経過したときは賠償されません。品物の受け取り後はすぐに仕上がりを確認し、ポリ袋から出して保管しましょう。

トラブルを防ぐには

  1. 受付時に衣類をきちんとチェックするクリーニング店を選ぶ。
  2. クリーニング店に預ける前に、衣類の状態をチェックする。
    (飾りボタンや装飾品は、はずしてから預けましょう。)
  3. クリーニング店に預ける前に、衣類の情報と自分の要望を店側へ伝える。
    (小さなほころびやキズがクリーニングにより広がる場合があります。付着した化粧品などによっては特殊なシミ抜きが必要になる場合もあります。シミが付いている場合は、いつ頃着いた何のシミかも店側に伝えましょう。)
  4. クリーニング店から受け取った衣類は、ポリ袋をはずし、仕上がりをチェックする。
  5. クリーニング店から受け取った衣類は、風通しをし、適切な方法で収納する。

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