食品添加物「不使用表示」のルール
食品添加物の「不使用」「無添加」などの不使用表示のルールが変更になりました。
適用対象:一般用加工食品の容器包装(パッケージやラベルなど)
表示禁止事項に該当するおそれが高い表示
1.単なる「無添加」の表示
具体的に何を添加していないか表示する必要があります。
2.食品表示基準に規定されていない用語を使用した表示
消費者に「天然=体に良いもの」「人工・合成・化学=体に悪いもの」、という誤解を与える恐れがあるので、人工・合成・化学・天然といった用語は使用できません。
3.食品添加物の使用が法令で認められていない食品への表示
食品添加物に関する法令において使用が認められていない「食品添加物A」を、「食品添加物A 無添加」などとあえて表示することは、消費者にその商品が「表示のないものより良いものである」という誤解を与えます。
4.同一機能・類似機能を持つ食品添加物を使用した食品への表示
「食品添加物A」と同一機能、類似機能を持つ他の食品添加物を使用している場合、「食品添加物A 不使用」などとあえて表示することは、消費者にその商品が「表示のないものより良いものである」という誤解を与えます。
※「同一機能、類似機能を有する食品添加物の違いが表示において明記されている場合」には、不使用表示することができます。
5.同一機能・類似機能を持つ原材料を使用した食品への表示
「食品添加物A」と同一機能、類似機能を持つ他の原材料を使用している場合、「食品添加物A 不使用」などとあえて表示することは、消費者にその商品が「表示のないものより良いものである」という誤解を与えます。
※不使用表示と共に「同一機能、類似機能を有する原材料について明示」している場合は、表示できます。
6.健康、安全と関連付ける表示
「食品添加物Aは使用していないので安全です」などの表示は、消費者にその商品が「実際のものよりも良いもの」との誤解を与えます。
※食品添加物は、安全性について評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って国において使用を認めています。
7.健康、安全以外と関連付ける表示
- 「食品添加物A不使用だからおいしい」と表示
⇒「おいしい理由」と「食品添加物Aを使用していないこと」との因果関係を説明する必要があります(因果関係が説明できない場合、消費者にその商品が「実際のものより良いもの」だと誤解させるおそれがあります。)。 - 「保存料不使用なので、お早めにお召し上がりください」と「開封後」に言及せずに表示
⇒消費者に「期限表示よりも早く喫食しなければならない」という印象を与えた場合には、食品表示基準第3条の規定により表示すべき事項の内容と矛盾するおそれがあります。 - 商品が変色する可能性の理由として着色料不使用を表示
⇒変色と着色料の用途との関係について説明ができない場合には、消費者にその商品が「実際のものより良いもの」だと誤解させるおそれがあります。
8.食品添加物の使用が予期されていない食品への表示
「一般的に食品添加物が使用されることがない商品」に対する「食品添加物A 無添加」などの表示は、「食品添加物Aが使用されている商品を望まない消費者」にその商品が「表示のない商品よりも優れている商品である」との誤解を与えるおそれがあります。
9.加工助剤、キャリーオーバーとして使用されている(又は使用されていないことが確認できない)食品への表示
食品添加物の表示については、当該食品の原材料の製造又は加工の過程まで確認を行うことが必要です。
一括表示外であっても、確認結果に基づいた表示を行わない場合、消費者にその商品が「実際のものより良いもの」だと誤解させるおそれがあります。
10.過度に強調された表示
- 容器包装のあらゆる場所に過度に強調して不使用表示を行うこと
- 一括表示欄における表示と比較して過度に強調されたフォント、大きさ、色、用語などを用いること
消費者が一括表示を見る妨げとなり、表示上の特定の食品添加物だけでなく、その他の食品添加物を全く使用していないという印象を与える場合、消費者にその商品が「実際のものより良いもの」だと誤解させるおそれがあります。
※表示が事実であれば直ちに表示禁止事項に該当するおそれがあるとはいえませんが、他の類型項目と組み合わさった際、他の類型項目による誤認を助長させるおそれがあります。
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